社会福祉士になるには?資格取得までの流れを解説

「社会福祉士になりたいけれど、何から始めればいいの?」

そう思って調べてみると、大学、指定科目、養成施設、実務経験、国家試験……と、いろいろな言葉が出てきて、少し分かりにくく感じるかもしれません。

社会福祉士になるには、まず国家試験の受験資格を得ることが必要です。そして、国家試験に合格しただけでは手続きが終わりではなく、資格登録をすることで社会福祉士として登録されます。

この記事では、社会福祉士を目指す人に向けて、資格取得までのおおまかな流れを整理します。

なお、受験資格には複数のルートがあります。最終的にどのルートになるかは、現在の学歴や履修状況、実務経験などによって変わります。

目次

社会福祉士になるまでの基本的な流れ

まずは全体像を見てみましょう。

基本的には、

STEP
自分に合った受験資格ルートを確認する

STEP
必要な科目の履修・養成施設の修了・実務経験など

STEP
社会福祉士国家試験を受験

STEP
国家試験に合格

STEP
資格登録

STEP
社会福祉士

という流れになります。

社会福祉士国家試験の受験資格には、福祉系大学等で指定科目を履修するルートのほか、一般大学等を卒業して養成施設を修了するルート、短期大学等を卒業して実務経験を積んだうえで養成施設へ進むルートなどがあります。

ここが、社会福祉士を目指すときに最初に確認しておきたいポイントです。

「社会福祉士の勉強を始める」前に、「自分はどのルートで国家試験を受けられるのか」を確認する。

これが大切です。

社会福祉士になるには国家試験の受験資格が必要

社会福祉士は、誰でもいきなり国家試験を受験できる資格ではありません。

国家試験を受けるためには、法律などで定められた受験資格を満たす必要があります。

現在の社会福祉士国家試験では、主な受験資格として次のようなルートがあります。

  • 福祉系大学等で指定科目を履修して卒業する
  • 福祉系短期大学等を卒業し、必要な実務経験を積む
  • 一般大学等を卒業して一般養成施設を修了する
  • 一定の条件を満たして短期養成施設を修了する
  • 一定の実務経験などをもとに養成施設へ進む

社会福祉振興・試験センターでは、現在の受験資格を「資格取得ルート図」として整理しています。

学歴や履修状況などによって進むルートが異なるため、詳しい条件は自分の状況に合わせて確認する必要があります。

福祉系大学を卒業するルート

福祉系大学等で、社会福祉士国家試験に必要な指定科目を履修して卒業するルートがあります。

4年制の福祉系大学等では、指定科目を履修して卒業することで、国家試験の受験資格を得られるルートがあります。

大学に進学する段階から社会福祉士を目指している人にとっては、比較的分かりやすいルートの一つです。

ただし、「福祉系の大学ならどこでもいい」というわけではありません。

社会福祉士国家試験の受験資格に必要な指定科目を履修できる学校なのかを、必ず確認しておきましょう。

福祉系の短期大学等を卒業するルート

4年制大学だけでなく、3年制・2年制の短期大学等から社会福祉士を目指すルートもあります。

この場合は、卒業するだけで受験できるとは限らず、指定科目の履修に加えて、必要な相談援助の実務経験が求められるルートがあります。

現在の第39回国家試験の受験資格概要では、3年制の場合は1年以上、2年制の場合は2年以上の相談援助業務の実務経験が示されています

そのため、

STEP
短期大学等で学ぶ

STEP
卒業する

STEP
必要な実務経験を積む

STEP
国家試験を受験する

という流れになる場合があります。

一般大学を卒業して養成施設へ進むルート

「福祉系ではない大学を卒業したけれど、社会福祉士になりたい」という人もいます。

この場合にもルートがあります。

一般大学等を卒業した場合、一般養成施設で必要な課程を修了することで、国家試験の受験資格につなげることができます。

社会福祉振興・試験センターでは、4年制大学などを卒業した場合の一般養成施設への入学資格についても案内しています。

つまり、

STEP
一般大学

STEP
一般養成施設

STEP
国家試験

STEP
合格

STEP
登録

というルートです。

福祉とは別の分野を大学で学んでいた人でも、社会福祉士を目指せる道が用意されています。

短期養成施設・一般養成施設を利用するルート

社会福祉士には、短期養成施設と一般養成施設があります。

養成施設の種類によって、入学できる人や必要な学歴・実務経験などが異なります。

社会福祉振興・試験センターの現在の案内では、短期養成施設は6か月以上、一般養成施設は1年以上の課程が基本として示されています。実際の課程の期間は学校によって異なる場合があります。

また、養成施設への入学資格については、それぞれの施設が審査することになっているため、入学を考えている場合は学校へ直接確認することも大切です。

自分がどのルートに当てはまるか確認しよう

ここまで読むと、

「結局、自分の場合はどうなるんだろう?」

という疑問が出てくると思います。

社会福祉士の受験資格は、単純に「大学を卒業しているかどうか」だけで決まるものではありません。

例えば、

  • どの学校を卒業したか
  • 何年制の学校だったか
  • 指定科目を履修したか
  • 基礎科目を履修したか
  • 相談援助の実務経験があるか
  • 社会福祉主事養成機関を修了しているか
  • ほかの福祉資格を持っているか

などによってルートが変わります。

そのため、まずは社会福祉振興・試験センターの「受験資格(資格取得ルート図)」を確認するのがおすすめです。

特に、すでに大学を卒業している人や福祉関係の仕事をしている人は、「もう一度大学に入り直さないといけない」と思い込まないほうがいいでしょう。

自分のこれまでの学歴や経験が、どのルートにつながるのかを先に確認することが大切です。

国家試験を受験する

受験資格を満たしたら、次は社会福祉士国家試験です。

現在の社会福祉士国家試験は、社会福祉振興・試験センターが実施しています。

第39回社会福祉士国家試験は、令和8年度(2026年度)の試験として予定されています。

現時点で公表されている予定では、

  • 受験申込期間:令和8年9月3日~10月2日
  • 試験日:令和9年2月7日
  • 合格発表:令和9年3月9日

となっています。

ただし、試験日程や受験手続きは年度によって変わる可能性があります。

実際に受験するときは、その年度の社会福祉振興・試験センターの案内を確認しましょう。

国家試験では幅広い分野が出題される

社会福祉士国家試験は、社会福祉だけを勉強すればいい試験ではありません。

現在の第39回試験予定では、医学概論、心理学と心理的支援、社会学と社会システム、社会福祉の原理と政策、社会保障、権利擁護を支える法制度、地域福祉と包括的支援体制、障害者福祉、刑事司法と福祉、ソーシャルワーク、社会福祉調査など、幅広い分野が試験科目となっています。

午後には、高齢者福祉、児童・家庭福祉、貧困に対する支援、保健医療と福祉、専門科目としてのソーシャルワーク、福祉サービスの組織と経営などが含まれます。

そのため、受験を決めたら「何を勉強するのか」を最初に把握しておくことも重要です。

国家試験に合格したら、それで社会福祉士になれる?

ここは意外と大切なポイントです。

国家試験に合格しただけで、すぐに社会福祉士として登録されるわけではありません。

社会福祉士及び介護福祉士法では、社会福祉士となる資格を持つ人が社会福祉士になるためには、社会福祉士登録簿への登録を受ける必要があるとされています。

国家試験に合格すると、まず合格証書が交付されます。

その後、必要な書類をそろえて登録申請を行い、審査を経て登録簿に登録されると、社会福祉士登録証が交付されます。

つまり、

STEP
国家試験合格

STEP
登録申請

STEP
登録

STEP
登録証交付

という流れです。

なお、社会福祉振興・試験センターによれば、登録申請をしない場合でも国家試験の合格そのものが無効になるわけではありませんが、登録しなければ「社会福祉士」という名称を使用することはできません。

社会福祉士になるために、最初にやること

これから社会福祉士を目指す人にとって、最初から国家試験の勉強を始める必要があるとは限りません。

まずやっておきたいのは、

「自分の受験資格ルートを確認すること」

です。

例えば、次のように整理してみると分かりやすくなります。

まだ高校生・進学前の場合

社会福祉士を目指すなら、社会福祉士国家試験の指定科目を履修できる大学等について調べてみましょう。

学校を選ぶ段階で受験資格につながるカリキュラムなのかを確認しておくと、あとから「必要な科目を履修していなかった」ということを防ぎやすくなります。

大学進学を考えている場合

福祉系大学等で指定科目を履修するルートだけでなく、一般大学から養成施設へ進むルートもあります。

「福祉系大学に行かなければ社会福祉士になれない」というわけではありません。

自分がどのように学びたいのか、将来どのような仕事をしたいのかも含めて考えてみましょう。

すでに大学を卒業している場合

ここは一度、受験資格を確認してみる価値があります。

一般大学を卒業している場合は、一般養成施設などを経由して受験資格を取得できる場合があります。

「福祉とは関係ない大学だったから無理」と決めつけず、自分の学歴がどのルートにつながるのかを確認してみましょう。

福祉関係の仕事をしている場合

実務経験がある人は、仕事内容や勤務先、職種などによって受験資格上の「相談援助業務」に該当するかどうかを確認する必要があります。

単に「福祉施設で働いている」というだけで、すべての仕事が実務経験として認められるわけではありません。

社会福祉振興・試験センターでは、児童、高齢者、障害者、その他の分野などについて、相談援助業務として認められる範囲を案内しています。

ここは自己判断せず、公式の条件を確認することが大切です。

社会福祉士になるまでの道のりは人によって違う

社会福祉士になるまでの道のりは、全員が同じではありません。

高校卒業後に福祉系大学へ進む人もいれば、一般大学を卒業してから養成施設へ進む人もいます。

また、すでに仕事をしている人が、これまでの学歴や実務経験を生かして受験資格を取得するケースもあります。

まずは、

STEP
最終学歴を確認する

STEP
福祉系の学校かどうか確認する

STEP
指定科目・基礎科目の履修状況を確認する

STEP
実務経験がある場合は仕事内容と期間を確認する

STEP
社会福祉振興・試験センターの受験資格ルートと照らし合わせる

という順番で整理してみるとよいでしょう。

まとめ

社会福祉士になるには、まず国家試験の受験資格を取得する必要があります。

受験資格には複数のルートがあり、代表的なものとして、福祉系大学等で指定科目を履修するルート、短期大学等を卒業して実務経験を積むルート、一般大学等を卒業して養成施設を修了するルートなどがあります。

受験資格を満たしたら社会福祉士国家試験を受験し、合格後に登録申請を行います。登録簿への登録を受けることで、社会福祉士として登録されます。

大切なのは、いきなり勉強を始めることではなく、

「自分はどのルートで社会福祉士を目指せるのか」

を最初に確認することです。

社会福祉士を目指す道は、一つではありません。

今の自分の学歴や仕事、これまでの経験を整理してみると、意外と近くにルートが見つかるかもしれません。

このブログでも、社会福祉士の資格や国家試験について、筆者自身が学び直しながら一つずつ整理していきます。

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